防犯ベルの寄付をいただきました

GW前から治安の悪化を懸念して、防犯ブザーのリクエストが相次ぎました。
私たちが手配したもの以外にも、
いたばし災害ネットワーク様、ガールスカウト日本連盟様のネットワークを通じて個人の皆様から500個ほど集まりました。一つ一つ、新品のものから、大切に誰かに使われていたものまで、個性的なブザーがたくさん集まりました。


女性と子ども応援カードと共に配布されます
岩手県内に配られる防犯ブザーカードには、岩手県の女性や子どもの
相談窓口を記載したシールを使い「岩手版」を製作しました。


すべて、動作を確認していただき電池も補充した状態で、
防犯ベルの依頼のあった地域や今後配りたいと申し出てくれた支援団体に送付しました。
いたばし災害ネットワーク様、ガールスカウト日本連盟様、そして全国から送付いただいたすべての皆様、本当にありがとうございました。中にはご実家も被災された方もいらっしゃいました。暖かいお手紙のメッセージを被災地の女性や子どもたちに届けたいと思います。



東日本大震災女性支援ネットワークが発足しました!

5/24(火)に、東日本大震災女性支援ネットワークの記者懇談会に参加しました。

(記事はコチラ(毎日新聞))

このネットワークはジェンダーという視点からたって被災地の復興支援をしていく団体であり、
調査チーム・研修チーム・メディアチーム・サポートチームの4つのチームが、
それぞれの目的に合わせて活動をしていきます。

記者懇談会中は、被災地の女性が抱える悩み・要望、
かつて阪神淡路大震災で声を上げられなかった性暴力被害など、
ネットワークの主要スタッフや、実際に被災地に支援者として赴いている人々が話をされていました。

具体的な内容としては、

・女性たちが1番欲しいものは「仕事」。
・せっかく仕切りがあっても、設置せずに隅に置かれ、避難所でプライバシーが守られない。
・男女別のトイレが欲しい。
・被災地の農漁業において、農漁業を従事する女性たちの意見が取り入れられてない。
・海外の災害時に性暴力があった事実を訴えても、
  「それは海外の話だから、日本は大丈夫」と、取り合ってくれなかった。
・主要メディアで主役として出てくる人はほとんどが男性なので、
  被災地で活躍している女性も取り上げられるようにしたい。
・女性が運営の意思決定権があった例で、女性の下着が干せる場所を作ったり、
  女性の食事当番を無くして近くのお弁当屋さんに3食作ってもらうなど、
  ちょっとした配慮で過ごしやすい生活になった。

など、様々な要望・改善点が話されました。

今後、ネットワークへの参加方法や活動内容をHPを通して報告されていきます。
阪神淡路大震災の際に女性のための支援で活躍された団体や個人が多く賛同し運営に関わっており、セクシュアルマイノリティの方たちや障がいを持つ方が主体的に復興に関わるための視点も備わったネットワークです。
当プロジェクトも、引き続きこのネットワークに賛同し活動に参加していきます。

日本小児科医会が「子どもの心のケアのために」を配布

日本小児科医会
http://jpa.umin.jp/
が、自然災害や人的災害に巻きこまれた子どもに対応するための「子どもの心のケアのために」を配布しています。

↓「子どもの心のケアのために」はこちらです(PDFファイルです)↓
http://jpa.umin.jp/download/kokoro/PTSD.pdf

震災などにあった子どもたちが見せる反応と大人にできる対応を、子どもの年齢別にまとめています。
一部を抜粋して紹介します。

【幼児期までの子ども】
今まで”安全であった世界”がそうでなくなったと感じています。安全である事を確認するために、家族への遺族が強くなります。
【小学生】
この年齢の子どもたちにも赤ちゃん返りが起こります。加えて友達間の問題や落ち着きのなさ、集中力の低下、学業不振など学校での問題も生じてきます。
【中・高校生】
この年齢の子どもたちは、ほとんど大人と変わらない反応が見られます。元気がなくなり、それまで活動的だった子どもが家にこもってしまうこともあります。大人と同じようにうつ的になったり、ひどい場合は「死」を考える様になったりします。

*大人にできる支援*
●「大丈夫だよ」と言葉に出して子どもに伝えることが大事です
●何度でも子どもの話に耳を傾けてください
●睡眠や食事などの日常生活を今まで通りに続けてください
●時間と共に自分らしさを取り戻せることを伝えましょう
●楽しみにしていることは続けさせてください

子ども一人ひとりを尊重し、あたたかく見守りたいですね。

都内に避難されてきた人々の支援について:味の素スタジアム

今月中旬に、5月で閉鎖予定の味の素スタジアムを訪問しました。

既に閉鎖から数週間前であることもあり、被災地からの利用者は数十名を残すところでした。

残りわずかを残しながらも、こちらの避難所は地域の人々が積極的に関わっている避難所であることがわかりました。

ふるさとの情報、放射能に関する情報のほか、雇用や子どもケアの情報など、
避難所に届けられた情報を調布市の社会福祉協議会を通じて
様々なボランティアが整理して管理されていました。
子どもエリア

福島の方が多く、地元の新聞も数社毎日届けられるそうです。
弁護士相談もこの日は入っておりました。

震災プロジェクトのカードもとても
目立つところに置いていただいていました!

調布市民のボランティアの皆さんが作った飲食店や病院マップ!

住宅街の中の避難所だからできる、住民参加のたくさんの交流があるようでした。

読売新聞に掲載されました

震災後の女性・子ども応援プロジェクトが作成しているカードが、2011年5月24日付「読売新聞」関西版に掲載されました!

↓掲載紙はこちらです↓
http://www.polarisproject.jp/images/stories/nws/2011/ssv%20yomiuri.pdf

カードの写真もカラーで掲載していただきました!
この記事を通じて、より多くの方にカードの存在、震災時の性暴力を知ってもらえたら、とても嬉しいです。

なお「読売新聞」関西版には、昨年1年間かけて、「性暴力を問う」が連載され、今月はシンポジウムも開催されました。

↓「性暴力を問う」連載はこちらです↓
http://www.yomiuri.co.jp/osaka/feature/kansai1286328064854_02/index.htm

↓連載をまとめた書籍「性暴力」はこちらです↓
http://www.chuko.co.jp/tanko/2011/04/004230.html

性暴力は、人々の身近にあるもの、性、そして生を考えるものです。
震災後の性暴力を考えることを通じて、自分、そして他人の性、生の大切さも伝えられればと思います。

東日本大震災女性支援ネットワークが発足

このブログでは、防災や災害からの復興に、女性の視点が不可欠であることについて、情報発信を続けてきました。

「女性の声を反映させたい」
そんな思いを抱えた人々が集まり、「東日本大震災女性支援ネットワーク」が発足しました。

以下概要です***

●ネットワークの目的
被災した人々の多様性に配慮し、脆弱性の高い人々の中でも特に女性の権利が満たされる環境を作ります。女性の視点が尊重される支援を求め、被災した女性たちが救援や復興に主体的に関わることができるような過程を支えていきます。また、救援・復興に関わる団体や個人が、ジェンダー視点を理解し重視する救援活動および復興計画の策定・実施するよう推進します

●活動分野
 国内外の災害支援・復興に関わった個人や団体、また女性たちの人権を守るための支援活動に従事してきた団体・個人を中心にネットワークを組み、緊急救援から復興・まちづくりの過程において、被災者支援の政策、国家レベルの復興計画にジェンダーの視点を取り入れるために以下の分野で活動を予定しています。
・調査
・政策アドボカシー
・メディアワーク
・研修・人材育成
・支援団体の後方支援・組織強化

●ネットワークの構成
[共同代表] 
竹信 三恵子(和光大学教授/元朝日新聞編集委員兼論説委員)
中島 明子 (工学博士、和洋女子大学教授)
[世話人] 
赤石千衣子(NPO法人しんぶるまざあず・ふぉーらむ代表理事・ふぇみん婦人民主新聞編集長)
瀬山紀子(DPI女性障害者ネットワークメンバー・アジア女性資料センター運営委員)
崔善愛(ピアニスト)
角田由紀子(弁護士/女性の安全と健康のための支援教育センター 代表理事)
正井礼子(NPO法人ウィメンズネット・こうべ 代表理事)
山下梓(ゲイジャパンニュース共同代表)

●支援協力団体(予定)
 NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ
 NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ・福島
 NPO法人全国女性シェルターネット
 NPO法人ハーティ仙台
 みやぎジョネット
 NPO法人参画プランニング・いわて
 NPO法人女性の安全と健康のための教育支援センター

***

様々なメディアにも取り上げられました。

2011年524日付「毎日.jp」
<東日本大震災>女性支援ネットワークが発足】
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110525k0000m040020000c.html

2011年5月21日付「OurPlanet-TV」
【東日本大震災女性支援ネットワークが発足~スタッフも募集】
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1060

女性が、震災に起因する様々な問題の被害に遭わないために、このネットワークが広がってほしいです。

都内に避難された人たちへの応援物資

今月で閉鎖予定の二つの避難所に先日物資とカードを届けに行きました。

しかしながら、既に社会福祉協議会のご協力でカードは配布済みでした(感謝!)
ですので足りない分を補充し、女性向け物資(日焼け止めや乳液など)や絵本を届けました。

こちらは元赤坂プリンスホテルの避難所です。400人以上の方たちが利用中です。東京都が運営する避難所ですので、都の職員の皆さんが交代で運営されています。
以下、了承を得ていくつか写真を撮らせていただきました。
元ホテルですが、客室には電話やインターネット設備は既に取り外されていて、地下にはたくさんの洗濯機や乾燥機が並びます。
区や戸の団体による様々なイベントや人の出入りがあり、そして
プライベートが保たれ、設備としては申し分ないのかもしれませんが、
ご自分の家に勝るものはありません。
また、こちらの運営は今月末までです。
多くの利用者が福島県からの方でした。
一刻も早く原発問題が収拾され被災された方、原発で避難を余儀なくされた皆様、
特に子どもたちが安心した暮らしを始められるように、当プロジェクトも
これからも精一杯できることを途絶えることなく続けていきます。


地下に並ぶ洗濯機

受付




日本学術会議が震災対応における男女共同参画の視点の重要性を指摘

国内の科学者の代表機関である日本学術会議が、東日本大震災に関する緊急提言をまとめています。
4月15日に出された第六次緊急提言は、「救済・支援・復興に男女共同参画の視点を」と題され、被災地域の治安・犯罪防止という視点から、男女参画対応を詳細化しています。

↓第六次緊急提言はこちらから(PDFファイルです)↓
http://www.scj.go.jp/ja/info/jishin/pdf/t-110415.pdf

以下抜粋して詳細します***

1.男女共同参画および青年等の参加の促進については、政府、自治体、政党、民間組織等において、救済・支援・復興等の意思決定をおこなう機関(対策本部等)及び機会(避難所の運営、町内会での対応等)に、男女共同参画を徹底すること、子ども、高齢者、障がい者、外国人等にあっても、性別等によりニーズは多様である点に十分に配慮すること。

4、女性や子どもに対する暴力(性的暴力を含む)の発生が懸念されている。政府関係省庁の局長級「被災地等における安全・安心の確保対策ワーキングチーム」は、4月6日の「被災地等における安全・安心の確保対策について」において、全国からの女性警察官の派遣等をはじめ、女性や子育てに配慮した避難所の設計、避難所運営への女性の参画、女性の悩みや女性に対する暴
力に関する相談サービス等の周知等を決定している。この決定を迅速に実行し、警察官のみならず自衛官、警備員等においても女性の配置を図り、女性・子ども等に対する全体的な支援体制を現状に適した形で強化すること。

5.ジェンダーに敏感な視点による当事者参加型などの実態調査をはじめ、復興過程における男女共同参画の実現に資する調査研究を振興すること。

***

被災地における、性によるニーズの違いに配慮した対応、今後の復興に向けた施策の実現が求められています。

「女性に対する暴力専門調査会」で震災時の取り組みについて報告がありました

政府は、女性に対する暴力をなくす社会を実現するために、「女性に対する暴力専門調査会」を設けて、議論を続けています。
4月28日に開催された、第54回の調査会では、東日本大震災に関連した女性に対する暴力に関する取り組みについての報告がありました。

↓「第54回女性に対する暴力専門調査会」議事次第はこちら↓
http://www.gender.go.jp/danjo-kaigi/boryoku/sidai/bo54-s.html

今回紹介されたものは、以下となっています。


■東日本大震災の復興にあたって(男女共同参画会議議員) [PDF形式]
http://www.gender.go.jp/danjo-kaigi/boryoku/siryo/bo54-7.pdf
・復興にあたり、男女共同参画の視点を取り入れる必要性を述べています。

■東日本大震災に関連した女性に対する暴力に関する取組について(内閣府)
-1 東日本大震災への対応について [PDF形式]
http://www.gender.go.jp/danjo-kaigi/boryoku/siryo/bo54-8-1.pdf
・相談窓口の開設や、アドバイザーの派遣を提言しています。

-2 女性や子育てのニーズを踏まえた災害対応について(避難所等での生活に関する対応の依頼) [PDF形式]
http://www.gender.go.jp/danjo-kaigi/boryoku/siryo/bo54-8-2.pdf
・女性のニーズを踏まえた避難所の環境整備や物資提供の必要性をまとめています。
-3 女性被災者に対する相談窓口の設置及び周知並びに懸念される女性に対する暴力への対応について [PDF形式]
http://www.gender.go.jp/danjo-kaigi/boryoku/siryo/bo54-8-3.pdf
・「DV相談ナビ」や「パープルホットライン」を周知しています。

■東日本大震災に関連した女性に対する暴力に関する取組について(警察庁) [PDF形式]
http://www.gender.go.jp/danjo-kaigi/boryoku/siryo/bo54-9.pdf
・警察に届けられた相談件数の集計です。


震災時の性暴力に対する取り組みが必要であることを、政府が認識し、施策に反映させることが必要ですね。

日本栄養士会が「災害時の栄養・食生活支援マニュアル」を配布

日本栄養士会
避難生活向けリーフレット、「災害時の栄養・食生活支援マニュアル」を作成、配布しています。

↓リーフレットはこちらです↓

妊婦・授乳婦向け、支援者向けなどがあり、食糧、物資が不足しがちな震災地でできる工夫がまとめられています。
ここでは、「赤ちゃん、妊婦・授乳婦向け」の一部を紹介します。

***

1.ママ、がんばりすぎないで!
・困ったことは、医療・食事担当スタッフに相談しましょう。
・大事なことはママと赤ちゃんが元気でいることです。

2.とれるときに水分を
・飲み物がある場合には、積極的に水分をとることが大切です!

3.食べられるチャンスに少しずつでも
・食べられるときに、食べられる量から

4.食べ物の種類が増えてきたらビタミンを
・野菜、果物、果実ジュースや、栄養を強化した食品などをとり、ビタミンを補給しましょう

5.赤ちゃんはママのお乳を吸うと安心します
・母乳が出なくても、お乳を吸っているだけで、安心します。

6.赤ちゃんやママはできる範囲であたたかく
・毛布を巻いたり、抱っこしてあたためましょう。

*粉ミルク、離乳食の作り方も掲載されています*

***

食は命の源。
食を大切にして、お母さん、お父さんが元気でいることが、子どもが元気になることにつながります。
「完璧にできない」と悩むのではなく、今あるものの中でできる限りのことをしていく中で、子どもとの信頼関係を構築していかれるとよいですね。

カード配布枚数が20000枚を超えました

皆さまのご協力により、先週でカードは23000枚以上配布されたことになりました!

また、各化粧品会社のご寄付でいただいた女性用物資(資生堂、ラッシュ、ボディショップ様などからの)も、2000個近く各避難所等に送りだしました。















写真は物資の梱包作業の様子です。学生や地域の方もボランティアに毎週駆けつけてくださいました。

これまで、岩手県陸前高田市・遠野市、宮城県石巻氏・亘理町・南三陸町、福島県郡山市・いわき市といった避難所や自宅や親戚宅で暮らされている方など、様々な場所へカードや女性・子ども物資が配布されました。

また、もりおか女性センターや女性支援ネットワークの方々がご協力くださったり、ボランティア説明会でボランティアに配布していただいたり、東京の避難所に直接物資を届けさせていただいたりと、様々な形で人々の手に渡っています。

これも、応援・ご協力してくださっている皆達のおかげです。
本当にありがとうございます。


これからも、引き続きカードと物資を送り出していきます。
防犯や子どもの権利に関わる新品の絵本の寄付も頂き、こちらも同時に送付しています。

震災後3ヶ月目を迎えて、震災後の女性・子ども視点の支援も新しいフェーズに入ってきています。
原発の影響にさらされた地区では復興に動き出すこともできないままですが、社会全体が被災された地域と人を支えなければいけないと考えます。
応援プロジェクトではこれからも進ちょくをご報告させていただきます。

 

We've distributed more than 20,000 cards!!!

Thanks to everyone's support, as of last week we've sent more than 23,000 cards to victims of the March 11 disaster!

We've also sent more than 2,000 packages of cosmetics and body care supplies to evacuation centers, thanks to donations from companies such as Shiseido, Lush Japan, and The Body Shop.











These are images of the packages we've been sending to be distributed at evacuation centers. Locals and students have helped us in getting them to the sites.

Thus far, we've sent cards and supplies to locations in Iwate prefecture (Rikuzentakata, Toono), Miyagi prefecture (Ishinomaki, Wataricho, Minamisanriku), and Fukushima prefecture (Koriyama, Iwaki), where they have been distributed both to evacuation centers and to private homes.

We've also sent out cards and supplies through help from the Morioka Women's Center and Women's Support Network, through distributing them directly at seminars for volunteers heading up to the disaster areas, and through distributing them ourselves at evacuation centers in the Greater Tokyo area.

We thank all of the volunteers and people who have made these activities possible from the bottom of our hearts.

We will continue with these activities, and will now also send out supplies such as "emergency buzzers" for use by children as well as books that explain children's rights in an easily understandable way.

As we approach the 3rd month anniversary of the disaster, we're also entering a new phase of support for those affected most deeply by the disaster. We all need to do our part to support the recovery of those in the disaster areas and the regions as a whole. We'll continue to report on our activities and what can be done.

日本子ども虐待防止学会が『社会的養護における災害時「子どものケア」手引き』を公開

日本子ども虐待防止学会
『社会的養護における災害時「子どものケア」手引き』を作成、公開しています
施設で生活している子どもの養育や支援をしている方々が、どのように子どもの心のケアをすればよいのかを考えることができる内容となっています。

↓『社会的養護における災害時「子どものケア」手引き』ダウンロードはこちらから↓

日本には、何らかの事情で親と暮らせない子どもたちが暮らす児童養護施設という場所があります。
タイガーマスク運動でランドセル等が届けられて話題になったので、存在を知っている方も多いのではないでしょうか。
30,000人の子どもたちが、この施設で暮らしています。

そして今回の震災では、親を亡くした子どもがたくさんいます。
仕事や学業上の理由により、親と離れて暮らす子どももいます。
そんな子どもたちに接する大人にできることが、まとめられています。
抜粋して紹介します。

***

1.ケアワーカーのみなさんに起きていること
・まず、子どもたちと接する大人自身も被災体験をしながら、子どもたちのケアをしていることを自覚し、ケアワーカー自身のストレス対処が大切です。

2.災害時の子どもの反応
・からだ、感情、行動に様々な反応が出ます。そして社会的養護を受けている子どもに特徴的な反応を示すこともあります。

3.子どもへの初期対応
1)安心感の回復を心がける
2)過去と現在の違いを明らかにする
3)罪悪感を扱う
4)自分の反応は普通のことであると理解できるように支援する
5)子どもの活動を確保する
6)子どもの自発的な表現は遮らないで受け止めてあげる
7)生活の見通しを持たせる
8)子どもに適切な情報を提供する

4.子どもへの中長期的な対応
1)日常活動をできるだけ早期に再開する
2)復興のための活動に子どもの参加を促す
3)子どもの表現を促進する
4)子どもの生活環境の変化を出来る限り少なくする
5)グループを活用する
6)症状が継続している子どもへの援助
7)保護者から虐待を受けていた子どもがその保護者を失った場合

5.保護者・家族との調整
・対応チームをつくりチームで関わることが大切です。一貫性を持った対応ができるように体制を整えるなど、組織的対応が重要です。保護者からの強制的な引き取り要求など、様々な事態が予測されるので、特にリーダーである管理職は安定感のあるケースマネジメントを積極的に行うことが求められています。

6.家族を亡くした子どもへの対応
・家族を亡くす事は子どもにとって最も大きな出来事です。施設にいて離れて暮らしていたとしても、子どもにとっての衝撃は強いと考えましょう。十分なケアが必要です。

***

震災から2か月が経過し、被災地の学校も続々と再開されています。
避難所での子どもの居場所づくりや遊びの提供も進められています。
震災で子どもが権利を奪われることがないように、私たち大人の姿勢が問われていますね。

子どもに必要な支援をマッチング

文部科学省が「子どもの学び支援ポータルサイト」を開設しました。

↓「子どもの学び支援ポータルサイト」はこちらです↓
http://manabishien.mext.go.jp/

このサイトには
■支援の要請
ならびに
■支援の提案
を投稿することができます。

被災地で現在どのような支援を必要としているのかを、各地方公共団体や教育委員会等を通じて掲載するとともに、支援を検討している地方公共団体・教育委員会・学校・企業・NPO等がどのような支援を提供することができるのかを登録することにより、被災地での支援が円滑に行われることを目指しています。
※個人からの情報登録はできませんのでご注意ください

支援実現までの流れは以下の通りです。

具体的なニーズと実現できる支援が、直接のやり取りによってつながっていく。
公的な取り組みとしては、これまでなかったものではないでしょうか。
1つでも多くのマッチングが生まれることを願います。

専用口座を開設&寄付受付状況

震災後の女性・子ども応援プロジェクトでは、活動を支えて下さる方を募集しております!

女性や子どもに配布するカードの製作費、カードや物資を被災地への輸送する際の送料、活動の担い手の交通費等、さまざまな資金が必要になっております。

5月13日時点で
230,800円
のご寄付をいただいております。
心から感謝申し上げます。

そしてプロジェクト運営にかかった費用は、4月中旬で30万円を超えており、カードや女性支援物資の郵送先が増えるほど支出が増えている状況です。これから緊急に防犯を呼びかけるブザーなどの物資も購入し配布していきます。
100%が共催団体の持ちだして行っており、長期的な活動が求められるなかで、このままの状況で継続していくことは財政的に困難な状況になっております。
引き続き皆様からのご支援をいただければ嬉しいです。

そしてこのたび、プロジェクト専用口座を開設いたしました。

<郵便振替口座>
◆口座番号:00100-6-472993
◆口座名義:震災後の女性・子ども応援プロジェクト

<他行からのゆうちょ銀行へのお振込み>
◆支  店  名:019
◆口座番号:当座 0472993
◆口座名義:震災後の女性・子ども応援プロジェクト

<クレジットカードでの寄付>





※ご寄付をお送り頂いた方々には領収書を発行する予定でおります。なお、領収書は不要という方は、大変お手数ではございますが、下記アドレスまでご一報ください。
E-mail:info@tenohira-trafficking.org

よろしくお願いいたします。

カードが被災地に配布されました

当プロジェクトが
とともに作成した、被災地に配布するカードを、
生きるアシスト.com
が被災地に配布してくださいました。

配布先は「生きるアシスト」のブログ「シュッパツ」に掲載されています。

5/6「明日から宮城入り」
5/9「宮城県入り報告」
5/10「再び福島入り・最終日活動報告」

「生きるアシスト」さん、本当にありがとうございます。

一人でも多くの手に渡り、自分を守る大切さを伝えていかれればと思います。
配布を希望される方、是非ご連絡ください。

カードの注文はこちらから


School Counselors Lead a Mental Care Seminar for Disaster-Relief Volunteers

On April 28, I introduced our post-disaster support project for women and children at a seminar on mental care for disaster-relief volunteers organized by the NGO Kids Door.

Seminars for volunteers heading to northeastern Japan

The lecture

An interactive workshop followed the lectures, such that participants could be actively involved. Participants gave similar reasons for attending: “I came so that I could find out some more how volunteering in the disaster areas is organized.” “I was looking for something that I could do to help.” “I joined this seminar to know what to expect when I volunteer.” Most of the participants were women, and included both working professionals and students. There were some participants who came as far as Ibaraki prefecture, in order to learn more about mental care!

The seminar covered basic topics for preparing future volunteers for what they would encounter in the disaster-affected areas, such as “things to know about dealing with mental stress and exhaustion before you go,” “how to behave appropriately,” and “how to interact with locals.” I think it was a great seminar for those who are looking to volunteer in the near future and especially for those with no experience in volunteering in a disaster-area.

Things that came up during the discussion included “it’ll be a once in a lifetime encounter between volunteers and the locals,” and “we’ll leave once we’re not needed anymore,” and “are we doing work that the locals would rather do themselves?” We also spoke about how we shouldn’t mistake our desires to help out with “feeling sorry” for the locals or viewing them as “people needing our help.”

The lecturers and participants agreed that, “volunteers are just volunteers, nothing more than that.”
 
Although it was too bad that there wasn’t really anyone there who had already volunteered up north, the lecturers spoke about types of damages incurred – such as sinking land and liquefaction – that their colleagues had told them about but which hadn’t really received much attention in the media. I introduced our post-disaster support project for women and children, and distributed the 300 cards I had brought to the volunteers to take with them. There will be more of these seminars offered at regular intervals, and we’ll introduce our project at these subsequent seminars as well.
 
Although short-term volunteering can have an impact, long-term support is really what will make a difference. Continuous aid and support is essential from each one of us. I think that for those people who attended this seminar, that once they enter the disaster sites, a sense of wanting to do more will be born naturally. It’s through the presence of people such as this that the whole group will benefit.

*For those who are organizing events for volunteers:*
If you are organizing an event for volunteers, please consider distributing our informational cards on how women and children can prevent sexual violence. Please contact us for more information.

政府が「生活支援ハンドブック」を作成配布

政府は避難所に情報を提供するための壁新聞を作成し、掲示しています。

↓政府「壁新聞」ウェブサイトはこちらです↓

そしてこれまでの内容の中から、特に大切な情報をまとめた「生活支援ハンドブック」が発行されました。

↓「生活支援ハンドブック」はこちらです(PDFファイルです)↓

生活をサポートする情報の中には、女性・子どもに関する相談窓口が紹介されていますので、抜粋して掲載します。

***

【お悩みを持つ女性の方へ】

震災により生じた生活上の悩みや避難所生活での不便など、女性のみなさまの悩みをご相談ください。

■女性の悩み全般:県などの女性相談窓口
岩手県 019-606-1762 (毎日 9:0016:00 火、金は20:00まで)
宮城県 022-211-2570(平日 8:3016:45
    仙台市 022-224-8702(日祝日以外 9:0015:30
福島県 024-522-1010(祝日以外 9:0021:00) ※
なお、福島県では各市町村の保健福祉事務所でも相談を受け付けています。(平日 8:3017:15

■配偶者からの暴力:DV相談ナビ 0570-0-5521024時間、自動音声)
※性犯罪の被害や捜査に関する相談は警察までお問い合わせください。


【こころの悩み・相談について】

被災による不安や悩みを受け止める相談窓口を設けています。一人で悩まずご相談ください

■チャイルドライン   0120-99-7777
18歳までの子ども専用電話です(月~土 1600 2100

■児童相談所 全国共通ダイヤル 0570-064-000
もしくは最寄りの児童相談所へ

***

相談窓口が掲載されているのは、政府が「女性・子どもの相談窓口が必要」と認識しているからです。

私たちは、震災にあった女性・子どもがどのようなニーズを持っているのか、「声にならない声」に耳を傾け、応援していくことが必要ですね。

スクールカウンセラーによる、被災者支援ボランティアのためのメンタルケアセミナー

4/28に、NPO法人キッズドアが主催する、スクールカウンセラーによるメンタルケアセミナーに震災プロジェクトの紹介もかねてお邪魔しました。

ボランティア向け メンタルケア セミナー(ベーシック)
【被災者支援の際に知っておきたいメンタルケアの知識】

会場の様子
本セミナーは、ワークショップを伴った参加型のセミナーで、参加者同士が話し合う場を持てました。
「ボランティアとしての被災地支援のしくみを知るためにとりあえず来てみた」
「何か自分でもできることをしたいと思った」
「ボランティアに行く準備のために参加した」
といった参加動機が多く、女性がほとんどを占めていたのも特徴でした。社会人だけでなく、学生も多く参加していました。中には茨城から参加されている方たちもいて、メンタルケアに関する興味の高さが窺えました。

セミナーでは「ボランティアに参加する以前に、震災で自分の心が傷ついた・疲れたと感じた時に、どう対処するか」といった自己治癒の方法や、「現地でどう行動するか」「被災者の方々とどう接するか」といったボランティアの心構えなど、ベーシックですがとても重要なテーマを扱っていました。被災地で活動したいと思う、震災ボランティア未経験の方には最適なセミナーであると思います。

セミナーで少しトピックとして出てきたのですが、「ボランティアと被災者は一期一会の関係」「支援が必要なくなれば、私たちは大人しく身を引かなければいけない」「被災者の人たちにできることは、被災者の人がすべき仕事」であることが気づきとしてよく話し合われました。また、被災しなかった私たちが被災者を「可哀想な人」「援助が必要な人」として接してしまう間違った傾向に注意するも話されました。

「ボランティアはボランティアでしかなく、決してそれ以上にはなれない」ということも、セミナー講師だけでなく、参加された方も発言されていました。

今回は実際に被災地に入られた方からの発言はあまりなかったのが残念ですが、講師の方から新浦安での地盤沈下や液状化による学校関係者の苦悩など、あまり知られていない震災の被害が報告されました。女性や子どもの応援プロジェクトの説明やカードの配布のお願いにも皆さんうなづいて聞いていただけ、持参した300部のカードも多くの方がまとめて持ち帰ってくれました。こちらのセミナーは今後も定期的に開催(詳細はコチラ)され、そのつど私たちのプロジェクト紹介をしていただけることになっております。

長期的な復興支援が必要です。私たち一人ひとりの絶え間ない応援が必要です。
短期的なボランティアよりも、やはり長く提供できる支援が必要ですよね。
それでも、このようなセミナーを受けたボランティアの皆さんは、被災地入りした際に、人々の心のうちを察しながら無理強いではない支援ができるのではと思います。そのような人がいるだけで、グループ全体のプラスになると思います。

◇今後、ボランティア向けのイベントを開催される方へ◇
ボランティア向けのイベントを開催される方に、是非当プロジェクトのカードを参加者に配布していただきたいと考えています。
カードの配布を希望される方は、コチラへお問い合わせください。

日本心理臨床学会・支援活動委員会による「子どものこころのケア」

日本心理臨床学会・支援活動委員会が「東北地方太平洋沖地震と心のケア」サイトを立ち上げています。

↓「東北地方太平洋沖地震と心のケア」ウェブサイトはこちらです↓
http://heart311.web.fc2.com/

 「子どもの心のケア」「学校のみなさんへ」「高齢者の心のケア」などを紹介しています。

今回はその中から、お子様をお持ちの方向けに書かれた「子どもの心のケア」を、抜粋して紹介します。

↓全文はこちらです(PDFファイルです)↓
http://heart311.web.fc2.com/matsuzawa1.pdf

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■震災を経験した子どもに起こることがある症状
・津波ごっこ・地震ごっご
・夜中にうなされる・飛び起きる
・灯りをつけてないと眠れない
・トイレもひとりでいけない
・イライラして、乱暴になる
・自分が悪かったと自分を責める
・小さいお子さんは、親から離れられない

■子どもとどう向き合えばいいか
・あんなつらいことがあったので、心のなかに、おさめようとしている、だれにでも起こる
自然な反応だと思って下さい。
・(あ、ちょっとほっとできたんだなー)と、心の中で思ってください。

■私たち大人にできること
・お膝の上に抱っこして、からだをほぐしてあげたり、肩をあげて、すとんと力をぬく
・ヨシヨシと、だいじょうぶだよと、背中をさすってあげる
・「もう大丈夫だからね」と声をかける

そして・・・
あまりに大変な時は、大人がくたくたにならないよう、臨床心理士などに相談!

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そう、大人も被災者なんです。
大人自身が震災という異常な状況の中にあることを忘れず、自分を大切にしましょう。
それが子どもに「自分の大切さ」を伝えることになります。

 「大震災・緊急労働相談110番」

震災後の復興は、地方自治体が民間団体と手をとり、国中の支援のもと戦略的に実行されないと、
すでにこれまで持ちこたえてきた被災された方の心が折れてしまいます。
先の見える復興設計を打ち出すためには、雇用を生み出したり、被災された企業への再開支援が不可欠です。


労働組合による仕事に関する相談電話に相談が殺到しているそうです。

 2011/4/28 「大震災・緊急労働相談110番」に相談が殺到


壊滅的な被害があった地域はもちろんのこと、被災した県全体で企業の休業・廃業が進んでいます。
いちばん弱い立場の雇用者から仕事がなくなってしまうことは、今回も同じでしょう。
私たちのプロジェクトでは 女性や、子どもを持つ世帯の労働環境を整えることが今特に大切だと考えています。

こちらの相談では、「地場の中小零細企業の再開を支え、そこで働く労働者・家族の雇用・生活・くらしを応援するため、全国で相談活動を実施」しているそうです。

解雇・休業・雇い止め、賃金未払いから今後のことまで、何でも相談できるそうです。
大切な情報になります。ぜひ広めていきましょう。