津田塾大学で当プロジェクトのスタッフが講演しました

6月1日(水)、津田塾大学オープンスクール主催「国際開発と現場をつなぐ」のパネルディスカッションで、当プロジェクトのスタッフが講演しました。


パネルディスカッションは東日本大震災におけるNGOの救援・支援活動をテーマとしたもので、
ピースボート、日本国際民間協力会(NICCO)、セーブザチルドレンからもそれぞれパネリストとして参加されていました。

講演中はそれぞれの組織の活動内容が話されたほか、
国際協力の分野で活躍するNGO・NPOが多かった為、主に海外と日本の災害支援体制の違いや、日本の今後の課題などが話されました。

具体的な内容としては、

・被災者はもちろんのこと、支援者やボランティアにも心のケアをきちんとやっていくべき。
・被災地の避難所生活では女性の視点が足りておらず、要望を言いにくい雰囲気がある。
・海外では災害時にきちんと性暴力対策チームが設置されるのが、日本ではそういった災害時の性暴力は無いものとして見なされる傾向がある。
・震災後、国際的な支援が海外から日本へたくさん来た。そのことをきちんと認知するとともに、
これから恩返しをしていくことも必要。
・日本は生活水準が世界的にも高いので、どこまで支援していくかをきちんと考えねばならない。
・これから仮設住宅ができるので、子どもの遊び場の確保が必要。
・現在、ボランティアが急速に減っている。世間が「ボランティアはもうしなくても大丈夫」だと思っている。
・2011年をCSR元年とし、これからは企業も社会貢献に積極的に参加すべきである。
・日本では災害に対応するシステムが整っていない。システムが高度化されてしまったがゆえに、それが壊れてしまった時に動かなくなる。NGO・NPOなどの市民社会が頑張っていかねばならない。

など、活動の中で見えてくる日本の支援体制の欠点や今後の活動の展望が話されました。

もうすぐ震災から3ヶ月が経とうとしています。
時が経つにつれ問題はより複雑化し、違った支援体制が必要になっていくことでしょう。
支援のあり方を、私たち一人ひとりが考えねばなりません。