震災報道を見た子どもへのケア

震災発生後、メディアは特別体制を組み、震災報道が中心の番組構成となっています。
自分が楽しみにしていた番組が中止になり、がっかりしている子どもが、少なくないのではないでしょうか。
落ち込むだけでなく、定期的な習慣がなくなることで、様々な影響が心配されますよね。

日本トラウマティック・ストレス学会が「大震災支援情報サイト」を立ち上げ、震災に遭った方、震災報道を見た方・子どもたち、支援されている方、それぞれのトラウマと対応を詳しく紹介しています。
↓「大震災支援情報サイト」はこちらです↓
http://jstss.blogspot.com/

ここで、震災報道が子どもに与える影響とその対処法が掲載されていましたので、紹介します。

【子どもと震災報道】
↓詳細はこちらをご覧ください↓
http://jstss.blogspot.com/2011/03/blog-post_6076.html

■ニュースを見ることの影響を小さくするためのガイドライン
・子どもがどれだけの時間、ニュースなどを見ているか知っておくこと。
・子どもとお話をするために十分な時間がとれ、静かな場所が取れることを確認しておくこと。
・子どもがニュースを見るときは一緒に見ること。
・子どもが何を聞いて何を疑問に思ったのか聞いてみること。
・必要な時にはそばにいて子どもに、安全を守ってあげると話し、子どもに簡単な言葉で安心を与えること。
・報道が子どもに恐怖や不安を与えた場合に起こる可能性のある症状を見つけること。

***

子どもは大人が思っている以上に感受性が豊かです。
また大人ほどは自分の気持ちを他人に適切に伝えるだけの言葉を持っていません。
このため子ども特有の症状が現れます。
その分適切なケアが必要です。

震災から3週間。
少しずつ、様々なところに影響が表れてきます。
まず私たち大人が、自身のストレスを自覚し、落ち着いて行動することが求められていますね。

【急募!】啓発カードを届けます!デザイナー募集!

「震災後の女性・子ども応援プロジェクト」では各メンバーも現地入りしている関係者、医療関係者・カウンセラーさんらと情報交換をしていましたが・・・ついに被災地に向けて、小さなプロジェクトが始まります!第一弾です。

<現地医療関係者を通じた啓発カードの配布> 
被災地で避難所や被災者宅での活動に当たる医療関係者らを通じて、
女性や子どもが安心・安全に暮らすための情報を届けます。
また、今回は女性向け救援物資のご寄付をいただけますので、それとともにカード周知をします。
カードでは、女性や子どもが安心できる環境作りのコツや、心がけなどを伝えていきます。

そこで急きょ、デザイナーさんのお力を募集しています!


このような内容で、二つ折りカードサイズのデザインをしていただける方を大募集です!
もちろん、内容の改善がありましたら教えてください。未成年の男の子や女の子から子どもを持つ親御さんまでがターゲットですので、キャッチー、だけどあたたかいデザインだとありがたいです。

<カード案> カードサイズは106x85mm (スタンプカードの縦型サイズです)
■表■

【くらしの中で安心・安全を作りだすために】
1.自分の安心・安全を優先させましょう
2.1人で行動している人、特に子どもは見守り声をかけましょう
3.自信を持って、堂々とした姿勢で歩きましょう
4.夕方以降ひとりで外出する人には、できる範囲で行き先を聞いておきましょう
5.人の嫌がることをしている人や、怪しい行動をしている人を見かけたら、
一人で悩まず、信用できる人に相談、連絡しましょう。
■裏■
【あなたが「嫌だな」と思う言動はがまんせずに】
・災害時には「共用の場が増える」 「街灯がつかず死角が増える」 「不安な心理状況」などによって、不適切な行為が増えると言われています。
・善意と悪意は、相手の目をしっかり見れば見分けられます。
・自分の安心・安全を優先させることは、わがままではありません
・「おかしい」と感じたあなたの勘は当たっています。自分を信じましょう。

【相談先】:確認中


4月の初めには現地入りする医療関係者第一団に託したいと考えています。
クリエイターの皆様のご連絡をお待ちしています!

震災後の女性・子ども応援プロジェクト 共同代表 中野・藤原・百瀬
Tel: 050-3496-7615 (事務局)

ポケットティッシュにメッセージを掲載していただけることになりました

このプロジェクトのメッセージが、震災地に配布されるポケットティッシュに掲載していただけることになりました。

メッセージを掲載してくださるのは「生きるアシスト.com」さん
http://ikiruassist.com/
ティッシュ3,000個を配布予定とのことです。

また配布できるポケットティッシュ、ウェットティッシュ、ホッカイロも集めています。

↓詳細はこちらです↓
http://teresafun.exblog.jp/12294645/

私たちのメッセージが災害に遭った方に届くこと、本当に嬉しく思います。
そしてあなたのご協力を、是非よろしくお願いいたします。

避難所での性暴力・セクシャルハラスメントを防止するために

日本助産師会
http://www.midwife.or.jp/
が、「避難所での性暴力・セクシャルハラスメントを防止するために」を作成、公表していますので、紹介します。

↓「避難所での性暴力・セクシャルハラスメントを防止するために」はこちらです(PDFファイルです)↓
http://www.midwife.or.jp/pdf/saigai/hisaichi_josei.pdf

***

【避難所運営者へのお願い】

1. トイレを男女分けること
2. 授乳場所を作り見えないように囲うこと
3. 赤ちゃんのおむつ替えの時にも見えないように囲うこと
4. 更衣室を男女分けること
5. 夜間の一人歩きは大変危険です。絶対に、一人で歩かず、ないこと複数で行動すること
6. 有事の時だからと言って我慢して生活したり、頑張ってしまい体調を崩しがちになりますので、相談する窓口を多数作り、できるだけ女性の相談員を配置くださいますこと

以上を お願いいたします。

***

すべての避難所で、このお願いが実現されることが必要ですね。

日々の生活の中での工夫で性暴力が防げる

厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/
は、震災後の健康への影響を踏まえた「被災地での健康を守るために」をまとめています。
ここには、性暴力を防ぐ工夫も盛り込まれていますので、抜粋して紹介します。

↓「被災地での健康を守るために」はこちらです↓
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/hoken-sidou/disaster.html

1.生活・身の回りのことについて

(4)トイレの衛生
・可能な限り男性用、女性用を分けるなど利用しやすいようにしましょう。
→男女共用のトイレは、のぞきや痴漢など、性暴力が発生しやすい環境を生み出します。性別にトイレを設けることは、こういった意味でも、とても大切です。

(5)生活環境
[3]その他
・こころのケアのためにも、できるだけプライバシーを確保できる空間や仕切りなどを確保しましょう。
→集団で過ごす場が多くなりがちな避難所では、着替えや授乳なども、他人がいる前で行うことになりがちです。プライバシーを確保できる空間は、心も体も安心できる場となります。

3.こころのケア

・今回の地震のように大変重いストレスにさらされると、程度の差はあっても誰でも、不安や心配などの反応が表れます。
→震災はすべての人にストレスを与えます。ストレスがたまり、暴力的な行為につながることも、少なくありません。男女とも、ストレスを自覚し、自分なりの解消方法を見つけておくことが大切です。

震災から2週間。
ライフラインがじょじょに回復してきました。
そしてはりつめていた気持ちがゆるむ時期でもあります。
自分が置かれた環境をちょっと見つめなおしてみることが、「自分を守る大切さ」への気づきにもつながります。

なぜ災害時に心のケアが必要か

日本赤十字社
http://www.jrc.or.jp/
が「災害時のこころのケア」を公表しています。

↓「災害時の心のケア」はこちらです(PDFファイルがひらきます)↓
http://www.jrc.or.jp/vcms_lf/care2.pdf

ここでは「なぜ災害時に心のケアが必要か」について、簡単に紹介します。

・ 災害は、すべての被災者がストレスを受け、心に大きな傷を残す
・日本では災害時の心の問題は「不甲斐ない」、黙って耐えるのが美徳とされてきた
・1995年に起こった阪神・淡路大震災で、ようやく心の問題が注目を浴びるようになった
・災害時に心に受ける影響は“異常な出来事に対する正常な反応”

日本ではまだまだ「災害時の心のケア」への取り組みは始まったばかり。
そして文化的な背景が、心の問題を隠してしまいがちです。

まずは「災害にストレスを感じるのは当たり前」という前提に立つことが、様々な困難を乗り越えるきっかけになるのではないでしょうか。

助産師会による妊婦さん・お母さん・女性へのリーフレット

日本助産師会

03-3866-3054

が、「地震・水害にあわれた妊婦さん・赤ちゃんを持つお母さん・女性の皆様へ」というリーフレットを発行していますので、概要を紹介します

↓パンフレットはこちらです↓http://www.midwife.or.jp/pdf/hisai_message.pdf
※子育て・女性健康支援センター一覧も掲載されています。

●おなかの赤ちゃんのこと
・赤ちゃんがおなかの中で元気に動いていれば大丈夫。
・胎動が少なくなる、おなかが張って痛みがあるようなら、病院に搬送してもらうように責任者へ言いましょう。
●保温しましょう
・使い捨てカイロや靴下、毛布等により保温をしましょう。
・赤ちゃんはできるだけ抱っこし、添い寝をしましょう。
・できるだけ暖かくして横になりましょう。
●母乳をあげましょう
・極度のストレスや恐怖で一時的に母乳の出が悪くなることはあっても、それは一過性のものです。一時的に出が悪くなっても、あげているとまた母乳は出てくるようになります。
・母乳のトラブルや心配な時は、巡回した助産師などへ相談しましょう。
●清潔を保つために
・外陰部や手指の清潔が保ちにくいため、使い捨ておしぼりや清浄綿を利用しましょう。
●ご自身の安全のために
・トイレや暗がりには女性一人ではけして行かないようにしましょう。
・お互い声を掛け合って、安全を確認しましょう。

日本助産師会は、
ジョイセフ
日本家族計画協会
と協力して、災害救援活動を実施しています。
専門家が対応してくれる、安心して相談できる窓口、大切ですよね。

震災時のトラウマ

日本トラウマティック・ストレス学会が、大震災支援情報サイトを立ち上げました。

↓サイトはこちらです↓
http://jstss.blogspot.com/

震災に遭った方、震災報道を見た方、支援している方、それぞれのトラウマと対応を詳しく紹介しています。

ここでは3月18日に掲載された「子どもへのケア」
http://jstss.blogspot.com/2011/03/blog-post_18.html
から、内容を少し紹介します。

***

【1.災害が心と身体に与える影響】

災害後の子どもたちには(大人にも)こんな症状が表れることがあります。
・けいれん
・一人ぼっちになる不安
・けがをする
・集中力に欠ける
・動き回る
等々

こうした症状はすべて「一般的で自然な反応である」と知っていくことが大切です。

また子どもに特に注意すべき点として
・保護者が子どもの心身の健康に配慮し、TV等での震災場面の視聴をコントロールする注意が求められる
・子どもの持つ発達障がいの特徴が、症状をさらに強くする場合がある
といったことが挙げられます。

【2.大人へのアドバイス】

・家族が一緒にいる時間を多くもつ。
・言語的なコミュニケーションやスキンシップの大切さを確認する。
・子どもたちが感じる恐れについて話を聞く必要がある。
・何をどう感じるのか、思っているのか、どうしたいのか、自然な形で話すことに耳を傾ける。
・災害について事実を子どもたちに説明し、子どもたちの気持ちを聴く。
・安心できる、頼れる親のイメージの回復に努める。
・子どもたちの問題については、子どもたちの感情を支えながら理解する。
・子どもたちが保護者にまとわりつくことを受け止める。

そして必要があれば、臨床心理士、スクールカウンセラー、心理カウンセラー、ソーシャルワーカー、保健師、精神科医などの専門家の力を借りることを勧めています。

***

子どもは大人が思っている以上に事実を認識しています。
子どもの気持ちを受け止め、支える存在の大人が必要です。
サイトの情報を参考に、子どもと大人が手を取り合って、乗り越えていきたいですね。

性暴力相談窓口「パープルダイヤル」

内閣府では3月27日まで、性暴力相談窓口「パープルダイヤル」を開設しています。
災害地だけでなく、すべての性暴力に対する相談を、24時間受け付けています。
また、男性の方、外国人の方、性暴力に遭っている本人の家族や友人からの相談も、受け付けています。

電話番号は
0120-941-826
です。

↓「パープルダイヤル」ウェブサイトはこちらです↓
http://www.gender.go.jp/purple.html

↓外国人向けのリーフレットはこちらです↓

【英語】Counseling is provided in English.
http://www.gender.go.jp/purple/leaflet/purpledial_en.pdf

【タガログ語】Counseling is provided in English.
http://www.gender.go.jp/purple/leaflet/purpledial_ph.pdf

【タイ語】Counseling is provided in English.
http://www.gender.go.jp/purple/leaflet/purpledial_th.pdf

【中国語】Counseling is provided in English.
http://www.gender.go.jp/purple/leaflet/purpledial_cn.pdf

【韓国語】Counseling is provided in English.
http://www.gender.go.jp/purple/leaflet/purpledial_kr.pdf

【スペイン語】Counseling is provided in English.
http://www.gender.go.jp/purple/leaflet/purpledial_es.pdf

震災で皆が不安を感じる時だからこそ、つながりましょう。

阪神大震災からの教訓

1995年の阪神・神戸大震災では、見えないところで性暴力が起こっていたことが分かっています。

2005年1月21日付神戸新聞では、特集「震災10年へ」の中で、性暴力を取り上げています。
ここでは、自宅を片付けに行った時や、「風呂に連れて行くから」と誘われ性暴力に遭った事例が報告されています。
そして公的機関からは、「被害届がない」等といった理由で取り合ってもらえなかったことも、明らかになりました。

↓記事のURLはこちらです↓
http://www.kobe-np.co.jp/rensai/200501sosite/08.htm

震災で心身に深い傷を負った上に、性暴力という、人の手によるさらなる傷を負わせることがあってはならない。

この問題が一人でも多くの方に伝わってほしいです。

災害時における女性のニーズ

内閣府中央防災会議地方都市等における地震防災のあり方に関する専門調査会
http://www.bousai.go.jp/jishin/chubou/toshibu_jishin/index.html
では、近年発生した比較的大きな地震への対応などから得られた知見を踏まえ、今後、より充実強化すべき対策を検討しています。
平成23年3月1日の委員会では、「災害時における女性のニーズ調査~なぜ 防災・災害復興に女性の視点が必要か~」が提出されました。

↓「災害時における女性のニーズ調査」はこちらです(PDFファイルがひらきます)↓
http://www.bousai.go.jp/jishin/chubou/toshibu_jishin/6/1.pdf

この調査では、宮城県北部連続地震と、岩手宮城内陸地震の体験者に調査を実施しています。
インタビュー調査の結果から、特に女性・子どものニーズについて紹介します。

★コミュニティセンターに設置された避難所に避難したが、100人程度の人がざこね状態で、仕切りもなく息苦しかった。
★アパートから避難してきた子どもたちが、自宅のドアが一つで逃げ出せなかった恐怖から自宅に帰りたがらなかった。
★トイレをがまんして膀胱炎になったり、ストレスで生理不順になるなど、婦人科的疾患に悩む人もいた。
★出産直後の母親もいて、相談のできる専門家がいなくて困っていた。
★更衣室を段ボールで作ってもらったが、不備なもので、男性の目が気になった。
★子どものストレスも大きく、避難所の中を走り回ったり、泣いたりするため、母親は気をつかって外に出ていくしかなかった。
★ストレスのために母乳が止まった。ミルクやオムツも十分でなく、授乳室やオムツ替えのスペースもなかったため、子どもへのケアも十分にできなかった。

また「防災・災害復興対策に男女の性別に配慮した対応が必要か」という問いに対しては、93%の方が「必要がある」もしくは「どちらかと言えば必要がある」と回答。
「性別に配慮して取り組む必要があるものは」という問いに対しては、「避難所の設置・運営体制」「救援医療体制」へのニーズが高くなっています。

これらの結果を踏まえ、委員からは、避難所運営に関する6つの提案を行っています。

1.運営体制の責任者に女性を配置する。
2.性別に配慮した避難所の設計を工夫する。
3.地域の医療機関・助産機関・保健センター・保育・教育機関等と連携して運営にあたる。
4.女性に必要な物資、女性に配慮した設備や相談窓口を被災マニュアルに盛り込む。
5.避難所内のトイレを安全な場所に設置するなど、女性や子どもが被害に遭わないように配慮する。
6.高齢者・障がい(児)者・妊産婦・乳幼児を持つ親等のための福祉避難所を第二避難所として設置する。(仙台市52ヶ所)

これらの提案が、今回の震災に活かされることを、心から願います。


私の防災力ノート

横浜市では、災害をイメージし、今の自分が持っている防災力を確認できる「私の防災力ノート」を作成しています。

↓「私の防災力ノート」はこちら(PDFファイルがひらきます)↓
http://www.women.city.yokohama.jp/pdf/bousainote2.pdf

実際に震災を経験した女性たちの声をもとに、災害時における不安、課題を整理しています。

簡単に内容を紹介します。

【今、地震が来たら命を守れる?】
・自宅を安全な場所にしよう!
・女性のひとり暮らしは防災も防犯も要注意!
・ママネットワークは、頼もしい!
・子どもにもサバイバルの知恵を!

【「もしも」のとき、わたしは?】
・帰宅を選ぶか、会社にとどまるか。都市の帰宅困難への予測
・自分の働き方は安心できる?

【防災はつながる力~そのときから3日・・・】
・誰でも災害弱者になる可能性が・・・地域の安全網を築こう!
・避難生活における男女別のニーズに気づこう!
・情報は避難生活の命綱!

【防災はあきらめない力】
・災害への不安を力に変えていく わたしたちの7 つのことば」

横浜市では、過去の災害で、育児・介護などの家庭的責任と負担が女性に集中したことや、女性を狙った犯罪などの問題が報告されたことを踏まえ、2008 年度に横浜市防災計画【震災対策編】を見直しました。
災害時の男女のニーズの違いや、防災にかかわる方針決定の場への女性の参画、防災拠点の運営に女性が積極的に加わること等を提案し、「女性の声や経験をいかすことは、誰にとっても安心できる備えにつながる」としています。

日頃から安心できる街づくりを進めておくことが、いざという時の備えになるのですね。

女性の視点からの防災対策のススメ

大分県では「女性の視点からの防災対策のススメ」を作成し、「災害の被害を受けやすい女性」「防災・災害復興の担い手としての女性」双方の立場から、避難所生活での工夫や日頃の備えをまとめています。

↓「女性の視点からの防災対策のススメ」はこちら(PDFファイルがひらきます)↓
http://www.againstgfb.com/05-0d.pdf

内容を簡単にご案内します。

【もしもあなたの地域で災害が起こり、避難所生活を余儀なくされたら…】
・安全・安心・快適な空間を確保しましょう
・みんなで共同して作業をしましょう
・男女のニーズの違いに的確な対応をしましょう

【いつ起こるかわからない災害に備えて…】
・防災訓練や防災に関する学習会などを積極的に行い、参加しましょう
・防災・災害復興の分野への女性の参画を推進し、防災活動の活発化を図りましょう
・男女がともに支えあう地域づくりに努めましょう

また、パンフレットの中では、過去の災害で、女性や子どもへの暴力が増えたこと、男性は早い段階で職場へ復帰する一方、不便な生活環境の下での家事や育児などの家庭的責任に対する負担
が、女性に集中してしまったことなども指摘されています。

震災地で過ごす方のプライバシーや、安全・安心が守られるよう、対策を考えていく必要がありますね。

避難所で少女への暴力が発生しました(3月17日)

朝日新聞によると東北関東大震災から6日目の16日に少女へのわいせつ行為がおきていることが明らかになりました。
被災地にいる全員が安心できず張りつめた精神状態のなか、子どもなど、弱い立場に置かれやすい人たちがこのような暴力にあってしまうことは何としてでも防がなくてはいけません。
 
同記事で出された避難所での防犯を呼び掛けるチラシには以下のようなメッセージが。

「注意! 盗難、暴行やいたずら等が発生しています。」
「できるだけ複数で行動を!(特に暗いとき)」
「「まわりの人に安全の声かけを!(気をつけて、大丈夫?等)」

「あやしい人がいたら ①すぐ周りの大人や本部に知らせる ②大声で助けを求める」
「みんなで協力して、安全な避難生活を! 大船渡市」

Violence against Girls at the Evacuation Centers (March 17)

An article (press "もっと読む" to see a translation) in the Asahi Shimbun newspaper has made it clear that lewd acts have been committed against girls as early as March 16, the sixth day after the magnitude 9 earthquake struck northern Japan. In the areas most affected by the earthquake and giant tsunami, residents are highly anxious and nerves are strained to the utmost. Given such conditions, we must do everything we can to prevent children and others in vulnerable positions from becoming the victims of this kind of violence.

A flyer posted in one of the evacuation centers mentioned in this article lists some suggestions for preventing crime:

“Caution! Be wary of crimes such as theft and assault.”
“Try to stay in groups whenever possible (especially in the dark).”
“Confirm the safety of those around you (“Are you okay?” “Be careful!”)”
“If you encounter someone suspicious: 1. Let a nearby adult and/or the main office know. 2. Ask for help in a loud voice.”
 “Let’s cooperate to make a safe living environment in the evacuation centers!”
– Ofunato City

私たちについて

平成23318

東北地方太平洋沖地震 緊急支援
震災後の女性・子ども応援プロジェクト 
立ち上げのご案内


共同代表 中野 宏美

東北地方太平洋沖地震では1万人を超える犠牲者が見こまれ、圧倒的な救援物資不足の中、数十万人が避難していることが報じられています。
私たちは、1995年に起こった阪神・淡路大震災の際に被災地あるいは避難所において、その混乱と避難所生活のなかで性暴力被害に遭った女性や子どもたちがいたことを思い出しました。
そこで、東北地方太平洋沖地震において被災した人々、とくに女性と子どもたちへの性暴力を防止するために、プロジェクトを立ち上げ、以下の活動を展開することにしました。

1.  被災地の女性や子どもに対し、性暴力防止のための啓発活動ならびに
情報提供を避難所等で実施する
2.  医療従事者・災害ボランティア等に対し、被災地の女性や子どもが性暴力に
遭わないための啓発活動ならびに情報提供を避難所等で実施する
3.  女性や子どもに対する震災後の支援に携わる団体への寄付を市民に呼びかける

また情報発信につきまして、ブログとTwitterを立ち上げました。

【ウェブサイト】
Twitter
※震災後の女性と子どもへの支援に関するハッシュタグ⇒#stopsv311

多くの方のご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願いいたします。




【震災後の女性・子ども応援プロジェクト】事務局
150-8691 東京都渋谷郵便局 私書箱7
ライトハウス(旧ポラリスプロジェクトジャパン) 気付 震災後の女性・子ども応援プロジェクト 事務局
TEL050-3496-7615 E-mail: hope@polarisproject.jp

About Us

Joint representatives:
Hiromi Nakano
Shihoko Fujiwara
Keigo Momose

18th March 2011

Tohoku Region Pacific Ocean Earthquake Emergency Relief
‘Post-earthquake support project for women and children

Project introduction

The devastating earthquake which struck the Tohoku region of Japan has left over 10,000 people dead, while tens of thousands have been evacuated from their homes with limited supplies to rely on.
For us, this event was a painful reminder of the sexual violence and consequent suffering which women and children experienced during their period of refuge following the Osaka/Kobe earthquake in 1995.
In order to support and protect the victims of the current disaster, and, in particular, women and children vulnerable to sexual violence, Polaris has established a project with objectives as outlined below:


1. Help protect women and children vulnerable to sexual violence by taking concrete measures and promoting relevant information at refugee centers
2.Help protect women and children vulnerable to sexual violence by making on-site doctors and volunteers at refuge centers aware of the above
3.Raise funds for women and children by encouraging citizens to donate to relevant post-disaster support organizations


For more information you can also visit our blog as well as follow us on Twitter:

Website
Twitter
  Hash-tag for support for women and children in post-earthquake: #stopsv311

We very much hope you will be able to support this important cause – thank you.

 ‘Post-earthquake support for women and children’project - office
7 Post Box, Shibuya Post Office, Tokyo 150-8691
Polaris Project Japan ‘Post-earthquake support for women and children’project - office
TEL050-3496-7615 E-mail: hope@polarisproject.jp

本プロジェクトを可能にしてくださった方たち

このプロジェクトは、以下の個人・法人の皆様からのお力を借りています。

【翻訳・情報提供】

個人
稲森幸一
岩本貴子
Megumi Makisaka
Maiko K.
Masae Otsuka
赤羽真紀子


法人
National Sexual Violence Resource Center
株式会社 メルインターナショナル
株式会社 ラッシュジャパン
ザ・ボディショップ (株式会社 イオンフォレスト
株式会社 資生堂
㈲元八金物店/元八ロックサービス
Weatherly Japan K.K.

【デザイン】
株式会社 さんこうどう


アメリカのハリケーン災害から学ぶこと:暴力が生まれてしまう構造

2005年アメリカ南東部を襲ったハリケーン・カトリーナでも、多くの被災者が長期の避難生活を経験しました。WOMENSENEWSの記事では9ヶ月経った避難生活の場では、70件に上る性犯罪が確認されていました。現場で支援活動を続ける専門家のAlisa Klein氏は言います。

「ここには基準以下の簡易住宅に遠い親せきなどと一緒に住む家族が倍増しています。本来なら一緒に住むこともない人たちが一緒に住んでいるのです。こんなとき、性暴力に対して脆弱になりやすい傾向を目の当たりにしています。ストレスや無力感を感じたり、今後が見えない状態になったときー人々は(特に暴力的になりやすい傾向にある人は)性的な行動化をしてしまうことがあります。」

We have families doubling and tripling up in substandard housing, families living with extended family members they wouldn't normally choose to live with," said Alisa Klein, a public health and violence prevention specialist with the nonprofit National Sexual Violence Resource Center in Harrisburg, Pa. "We're seeing this increased vulnerability to sexual violence . . . When people are stressed, feel powerless, out of control, one thing we know: People do--if they already have violent tendencies--act out sexually."

【阪神大震災】直後から起こっていた性暴力(北沢杏子氏)

日本の性教育の第一人者の北沢杏子氏がコラムで、3か月目にして頻発していた性暴力を語っています。
 あれから10年──   言いたいことがいっぱいあった!

性犯罪は、言うまでもなく加害者が100%悪いです。しかし、このような避難所の設計と支援の失敗から、私たちはただちに学び、東北に生かさなくてはいけません。一緒に声を上げてください。

災害時の暴力を防ぐために(海外)

【海外の災害支援】
世界最大規模の人道支援団体オックスファムや国連は長年、世界の災害支援の際には性暴力に対応する訓練を受けたチームを送っています。(英文)→http://p.tl/5G5O

【被災地に大切な方のいる皆さんへ】

生活の不安は、一人で我慢せず信頼できる家族や仲間に話してみてください。
一緒に乗り越えている仲間が、きっと一緒に考えてくれるはずです。
できるだけ信頼する家族や仲間と一緒に行動してください。
人気がないところは、必ず家族や仲間と一緒に歩いてください。
長い共同生活や、停電、壊れた建物で人目につきにくい場所が増えると、
女性や子どもが性の標的になってしまうことがあります。
弱い立場にある女性や子どもたちが、安全に過ごすことができるよう、
あなたの声を届けてください。

【被災地で支援活動をされている方へ】

被災者に「1人で行動しない」ことを伝えてください。共同生活、さらに電気が届かず倒壊した建物で死角が増える被災地では、性暴力が増えます。さらなる悲しい出来事を防止するために、あなたの声を届けてください。

People who have made this project possible

Individuals and organizations contributing to the project:

translation / research

Individuals

Kouiti Inamori
Takako Iwamoto
Megumi Makisaka
Maiko K.
Organisations
National Sexual Violence Resource Center

Sexual Violence in the Wake of the 1995 Kobe Earthquake (article by Kyoko Kitazawa)


Kyoko Kitazawa, a leader in the field of sex education in Japan, speaks about the forms of sexual violence that occurred after the Kobe earthquake in her article, “10 Years Later: There are Many Things I Want to Say!” (press the "もっと読む" button below to see the translation) While the perpetrator is always 100% responsible for committing acts of violence, there are nonetheless important lessons in regard to shelter layout and failures in victim assistance, which we need to apply immediately to our approaches to the present crisis. Let’s raise our voices against these issues together!