女性だからできる復興支援(ボランティア編)

女性子ども応援プロジェクトのスタッフが交代で活動をさせていただいている岩手県遠野市の「遠野まごころネット」さん。

先月、被災された方を全力でバックアップしているそんな全国から集まるボランティアの皆様に協力頂き、当プロジェクトスタッフとまごころのパワフルなボランティアさんがワークショップを開催しました。
その名も、 「女性だからできる復興支援!おしゃべり会」






男性3人含む18人の参加でした!そのあとも入れ替わり立ち代り立ち寄ってくれて、予定よりも大幅にオーバーして終了しました。

以下、報告です。



6月13日(月) 夜20:00~21:35
場所:ボランティアルーム
人数:18人(女性15人、男性3人)

  •   防犯の視点から
   災害後は治安が悪化し、暴力が3倍増えるといわれる
   海外の災害や人災時、国連や人道支援のNGOは暴力予防班を導入することが当たり前
   被災者の被害
   盛岡:停電中に10代女性が強姦される
   大船渡:避難所で就寝中トイレに行こうとした女児が触られる
   ボランティアの被害
   石巻:ボランティアの女性刺される(5月17日)
   仙台:ボランティア女性、車に連れ込まれそうになる
   一人一人が声を掛け合い、死角をなくし、コミュニケーションをとることで加害の目をなくすことができる。
  •   被災者の半分の女性、そして子どものニーズはあるのか?
   5月末、女性の着替えするスペースがない避難所では、トイレの個室で高齢者女性が着替えている。それでも「(こんなこと)班長さんに伝えなくていいから」という
   避難所のリーダーは男性、その地区を取りまとめてきた人が多い
   だからこそ、せっかく仕切りがあっても、設置せずに隅に置かれ、避難所でプライバシーが守られない時期もあった。
   地域によっては、女性が介護、子どもの世話、数十人分の食事などを一手に任せられていてとても疲れている印象の地域もある。ぜひ今後見ていきたい。
   女性の食事当番を無くして外部からお助け隊を入れたりしてもらうということで、負担がかなり軽くなった。
   まごころネットの活動のなかで、「ある地域で性暴力があった、ぜひ防犯ブザーなどを子どもたちに配布したいという要望があり配布することができた
  •   参加者から:
   分かち合い隊(避難所などでご飯を用意するお助け隊)で、10代の娘さん3人いるお母さん「避難所は真っ暗なので防犯対策がほしい」
   ゴールデンウィークあたりから下着・夏服のニーズをよく聞くようになった。
   仮設トイレは、男女別の比は1:3というのが一般的というが、男女に分かれていないところも、男子女子が1:1のところもあった
   服の物資をもらった女性:サイズが合わないのでお直しとかできるサービスがあったら良いなと思った
   仮設住宅がどんどん建てられているが、高齢者や障がい者、小さいお子さんがいる人には不便な環境にあるところが多い。1才の子どもを持つお母さんは「子どもの遊び場は3月11日後ないので、外に行っていない。避難所から10分歩いたところに公園が残っているが、重機がいっぱい入っている道路を通るので危なくて連れていけない。
   男性の方から「政府は経済的な復興しかみていないので、さまざま視点が新しい風を入れないと、弱者から崩れてしまう」
   お母さんたち「子どもたちの物資はたくさんあるけど、私たちのはないんだよね」「芸人さんが来訪した時にもらったTシャツとかを数枚着まわしている」「あなたが着ているようなちょっと羽織れるような上着欲しいな」
   お母さんたち「乳児 Sサイズ、新生児用の服はあるが、そのあとのサイズがない」
   化粧品会社が来て化粧品を配っていて、女性はとても喜んでいた。高齢の女性も貰って喜んでいたが、実際つけてみると白すぎるファンデーション。農業の女性は日に焼けている人も多い。またある女性「もらったのはうれしいけど、秋冬用のファンデーションでもったりして使えない。日焼け止めがないからその代わりに使ってみようかな」
   女性は生理用ショーツは羽つきナプキンが使いやすいが、あるのは羽根なしのみ。
   ブラジャーは、本当にどの女性もないと言っている(あるけど、自分のサイズでないので使えない)。年配の女性「わたしだったらもうキャミソールみたいのを着てればいいけど、高校生などの女の子は動き回るし(ブラジャーがないと)かわいそうだね」
  • 被災した人たちのためのボランティアの姿勢
   女性男性関係なく、ボランティアがもう一度被災した人への姿勢を考えてもらいたい
   被災された人たちが主体的に活動し、それをたまに手伝うのが私たちボランティア
   まごころネットで活躍するボランティアの中にも、初心を忘れてしまう人が多い
   まだ仮設住宅が決まっていない人がいるのに「みんな仮設入れたんだよねー!良かったねー!」と大きな声で言ってしまう
   ボランティアの中でも、気になる行動をとってしまう人には、その人に対応したやり方で気づいてもらうことが大事?若い女性が年配の女性に注意を促すよりも、別のタイプの人が話した方が(男性とか)聞き入れてくれるかも?
   まずはボランティアの姿勢に問題が出てきているのであればそれをまごころで共有していこう
  • ボランティア女性のために
   「別団体で民家の片づけをやった時に、女性は私一人だった。がれき撤去以外に、民家のおばあちゃんがボランティアをもてなすためにいろいろ料理を出してくれた。私はおばあちゃんが出してくれたししゃもを焼きながら、がれきも片付けてちょっと大変だった。で、食べ終わった後も、誰も動かないのでおばあちゃんと私で片付ける感じになった」。エピソード聞いて他参加者「そんなの片付けなくていいですよ、ボランティアは自己完結なんだから他のボラは自分でやりましょう」
    まごころネットのボランティア女性にも参加期間中は全員ブザーを持ってもらうのはどうか。




と、このようなとても興味深い話がどんどん出てきました。こちらから出てきた声はすべて運営会議で次の日発表され、今後の活動に生かされていきます。
とても盛り上がった女性視点のワークショップは今後も何度か繰り返されました。
また改めて報告させていただきます!